こんにちは!大学入試の英作文準備に役立つ情報をお届けします。自由英作文は、与えられたテーマについて自分の意見を明確に表現するのが鍵ですが、実はそれほど難しくありません。ここでは、英作文でよくある悩みに対して、効果的な対策法をご紹介します。
「アイデアが思いつかない」場合の対処法
自由英作文でアイデアが思いつかないという人は僕の生徒さんでも多いです。それにはいくつかの原因があるのですが、そもそも、具体的な例や事柄を根拠として挙げるのが難しい立場からの主張をしてしまっていることがあります。本心で選ぶのではなく、アイデアが多く出せる方を主題文や主張として選んでください。
両方の立場から考える
テーマに対して、賛成と反対の両方の視点からアイデアを出します。例えば、テーマ「学校でのスマートフォン使用は禁止すべきか?」では、以下のように考えます。
- 禁止派のアイデア:
- 授業中にSNSが気になって集中できない。
- 直接、色んな人と接する機会が増える。
- プライバシーやセキュリティの問題が減る。
- 禁止に反対派のアイデア:
- 教育ツールとしての活用。
- 生徒の自主性が育つ。
- テクノロジーを活用した新しい学習方法にアクセスできる。
サポートできる方を選ぶ
両方(もしくは2つ以上選択肢がある場合でも)アイデアを軽くメモして以下の点について考えてから、主張する立場を決めましょう。
アイデアの量:どちらの方がアイデアが出てくるか
アイデアの質:具体的な例や根拠が多いのはどちらか
英作文にして難易度が低くなるのはどちらか
以上を考慮して、立場を決め以下のような表現で書き始めましょう。
In my opinion, From my perspective, In my view, It is evident that~, It is clear that…,主語 needs to be 過去分詞, etc
アイデアが何も浮かばない時の対処法
アイデアが浮かばない時は、自分の主張に対して疑問文を投げかけることで、新たなアイデアを引き出します。「なぜそう思うの?」や「その根拠はなに?」「例えば?」「どんな理由で?」などの質問を使ってみましょう。
例文:
“In my opinion, teaching about environmental protection in schools is essential.”
「私の意見では、学校での環境保護についての教育が不可欠だと思います。」
ステップ1: 自分が書いた文に疑問を投げかける
(「なんでやねん」「なんやそれ」という突っ込みを入れていくという見方もできますね)
「なぜ自分は、「学校での環境教育が不可欠だ」と書いたのか?←なぜ?根拠は?どんな理由で?」
ステップ2: その疑問に対する具体的な回答を考える
「なぜなら、環境教育は学生たちに、彼らの行動が地球にどのような影響を与えるかを理解させ、持続可能な選択をするよう促すから。」
ステップ3: 更なる疑問を投げかける
「環境教育の重要性を支持する証拠は何なのか?」
ステップ4: その疑問に対する根拠を提供する
「環境問題について学んだ生徒たちは、エコフレンドリーな実践に取り組む可能性が高いことを示す研究があります。」 表などを基にする場合、こういう書き方もできますね。
このように、自分の主張に対して疑問を投げかけ、それに答えることで、主張を具体的かつ効果的に展開することができます。先に述べた他にも5W1Hでハマるものはどんどん自分自身にツッコミをいれてアイデアを出していきましょう。
シンプルに書いてミスを減らす
自信があるなら複雑な表現もいいですが、原則、シンプルな単語、フレーズ、文、構造、を心がけましょう。 うっかりミスからの減点を避けることができます。
シンプルな単語、フレーズ、文
例として、桃太郎を英語に訳してみます。後者のほうがミスを避けられそうですね。
- 高度な桃太郎: “Momotaro, emanating from a celestial peach, embarked upon a valorous quest to vanquish nefarious ogres.”
- シンプルな桃太郎: “Momotaro, born from a peach, left to fight the monsters.”
2文に分ければもっと簡単になります。 「鬼」がわからなければ “the monsters”でいいです。違う文脈でも、「似た表現なら分かるけどしっくりこない」と悩むことがあれば、ひとまず、その単語でいきましょう。あとで思いついたら直せます。
文構造もシンプルに
今、自分が以下のどの部分を書いているのか意識して、構造的に余計なことは書かないようにしましょう。以下例です。
- 主題文/主張:
“Schools need to control how students use smartphones to help them concentrate and create a good place to learn.” - ボディパラグラフ: この部分では、主張を支持するために例や根拠を使います。幾つ書くかは字数制限に合わせて調整します。
例: “Students can lose focus on their studies because of smartphones in class.” - 結論: “Controlling smartphone use in schools is important for effective learning and helping students grow socially.”
良い英語の文章を書く方法
良い文章を書くために、まずは代表的なフレーズ、例文、文構造を覚えていること重要です。
英作文の出だしはシンプルかつ明解な主張
- ①: “Effective communication is the key to resolving conflicts.”
- ②: “Emails and phone calls are the best methods to resolve workplace conflicts.”
上の①と②どちらが最初の文としていいと思いますか。答えは、、①です。 なぜなら②は具体的過ぎて、その後の展開が苦しくなるからです。 基本的に文章は抽象から具体に流れます。ですので、スタートは明確かつシンプルに自分の立場を主張すればOKです。
形容詞/分詞で修飾する[後置修飾]
後置修飾というと難しそうですが、基本的に形容詞系を後ろにおけば、一見洗練された文が書けます。
ビフォー:”The man walked through the park.”
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アフター:”The man, wearing a red hat, walked through the park, surrounded by tall green trees, near the old railway station.”
日本語で前に来る修飾は、英語では前置詞等を使って後置修飾で表せます。上の例では、The manと walked を修飾しています。 後者は若干高度かもしれませんが、名詞の修飾はお手軽かつ、文がいい感じになります。
例の他には「with」のような前置詞は非常に柔軟で、様々な文脈で利用できます。名詞+「from」、「by」、「under」、「over」、「during」などの前置詞も同様に有用です。
- “The cat with green eyes
- “The book written by a famous author”
- “The children under the big tree”
自由英作を書きながら確認する
英作文の一貫性を「つまり」を使って確認
良いエッセイは、一貫性があり、主張が明確であることが重要です。今書いている文章が一貫しているかどうかを確認するために、「つまり」を使った方法をご紹介します。
書いた文章に対して「つまり?/まとめると何が言いたいのか?」と問いかけることで、その文が文章全体の主張と整合性を持っているかが分かります。例えば、「スマートフォンの学校での使用は注意が散らされる」という文に対して、「つまり、自分は学校でのスマートフォン使用を制限することに賛成だ」主張に戻ることができれば、話が脱線していない、ということになります。
英文法チェックのポイント
受験生の皆さんの多くは英語読解力がかなりあって、辞書があればアメリカの短大の教科書ぐらいなら読めるはずです。しかし、残念ながら筆記においては中学の教科書レベルの文章をノーミスで書くことがままならない人も多いと思います。絶対的に練習が偏ってますから仕方ありませんが、とにかく英語の基本的なミスは絶対しないように自分の書いた文章を見直すことが大切です。以下に僕の経験から、生徒さんがよくうっかりミスをするポイントをあげますからチェックしてください。
1. 主語と動詞の一致(特に関係代名詞後)
- 誤:「The people who are coming is my friends.」
- 正:「The people who are coming are my friends.」
関係代名詞の後の動詞は、先行詞の数に合わせる必要があります。ここでは「people」が複数形なので、「are」を使用します。
2. 時制の一致
- 誤:「He said he goes to the park every day.」
- 正:「He said he went to the park every day.」
主節の動詞が過去形の場合、従属節の動詞も過去形に合わせる必要があります。
4. 自動詞と他動詞の理解
- 誤:「I discussed about the problem.」
- 正:「I discussed the problem.」
動詞によっては前置詞が必要ないものもあります。自動詞と他動詞の違いを意識しましょう。
5. 過去分詞と現在分詞の混同
- 誤:「I was boring in the class.」
- 正:「I was bored in the class.」
「boring」(現在分詞)は「退屈させる」という意味で、「bored」(過去分詞)は「退屈している」という意味。他には、「interesting」と「interested」など。 後置修飾の場合も同様に気をつけましょう。
6. Andから始まる文は、基本的に望ましくない
- 誤:「Yesterday, I went to school. And I studied math.」(昨日、学校に行きました。そして、数学を勉強しました。)
- 正:「Yesterday, I went to school and studied math.」(昨日、学校に行って数学を勉強しました。)
短い文を多用する代わりに、文を組み合わせて複雑な文を作る方が良い場合があります。
7. 前置詞のミス
- 誤:「I am good for swimming.」(私は泳ぎに向いています。)
- 正:「I am good at swimming.」(私は泳ぎが得意です。)
「good at」は「~が得意」という意味。ほかにも特に熟語になっているものは前置詞に注意。
8. 動詞の子音重複
- 子音を重ねる必要がある動詞の例
- get → getting
- shut → shutting
- swim → swimming
- sit → sitting
- run → running
- cut → cutting
- put → putting
- hit → hitting
- stop → stopping
- plan → planning
- jog → jogging
- rub → rubbing
- beg → begging
- step → stepping
- chat → chatting
- shop → shopping
- snap → snapping
- ルールとしては、原則一つの短い母音に続く、一つの子音で終わる動詞に適用されます。これらの動詞を覚えておくことで、正しい「-ing」形を使ったスペルを習得できます。
英作文:お題10選
最後に、最近話題になっているトピックに関する10の質問を紹介します。それぞれの質問に対して、賛成か反対かを考え、書いてみてください。身近に添削してくれる人がいなければ、コメント欄に残してください。時間があるときに添削してお返しします。
- “Do you agree that online learning is as effective as traditional classroom learning?”
- “Should governments invest more in public transportation to reduce pollution?”
- “Is it necessary for schools to teach financial literacy to students?”
- “Do you believe that social media has more positive than negative effects on society?”
- “Should the voting age be lowered to 18?”
- “Is it important for companies to prioritize sustainability over profits?”
- “Do you think space exploration is a good investment for the future?”
- “Should governments implement stricter regulations on plastic usage?”
- “Is it essential to have a global response to climate change?”
- “Do you agree that remote work should become the standard post-pandemic?”
英作文を変える!:まとめ
今回は英作文について、アイデアの出し方、ミスの減らし方、上手い文章の書き方、チェック項目について書きました。記事中で触れたように、多くの人が読解に比べて筆記の練習が不足しているかもしれません。そのため、今回の内容を参考にして、時間を測りながら、志望校や似た傾向の学校の過去問に取り組むことをお勧めします。がんばりましょう!
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