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原形不定詞の落とし穴:英語試験で減点されないための究極ガイド

不定詞

受験英語において、原形不定詞は広く知識を身につけておきたい文法の一つです。受験生や英語学習者の皆さんが、そこが知りたかったという内容もカバーしていますので、是非チェックしてみてください。

目次

原形不定詞の基礎

原形不定詞とは

原形不定詞とは、厳密には分類はあるのですが、3単元のsもなく、過去形にもなっていない、現在形の素の形だと理解してください。辞書にのっている形から全く変化しない動詞のことです。

  • : “Let’s go.” = “Let us go.” ←このgoは変化しません。”Let’s goes.” なんていいませんよね。常に基本形を保っているので原形不定詞と言えます。
  • 解説: 原形不定詞が出てくるケースは幾つかあるのですが、この例もその一つで、何かを許可するときに、Let+原形動詞で、に「~させる/させてあげる」という意味になります。 

    直訳するとLet’s go.”は、「私たちを行かせてあげましょう。」→「行っていいよね。」→「行きましょう。」、となります。 この許可の他にも、letは使役(しえき)といって、本人の意思と関係なく「~させる」ニュアンスも持ちますし、また別のそういった単語もありますから、下記にて原形不定詞とセットで使う単語やフレーズを解説していきます。 

原形不定詞を作る動詞

  1. Let (許可・使役)
    • 例文: “Let me explain.”(説明させてください。)
    • 解説: 「let」の後に原形不定詞が続き、何かをする許可を求めます。

      但し、”She let her son eat vegetables.” のように本人の意思に焦点が当てられていない「させる」もあり、この場合は使役となります。

  2. Make (使役・強制)
    • 例文: “She made him apologize.”(彼女は彼に謝らせた。)
    • 解説: 「make」の後に原形不定詞が続き、誰かに何かを強制的にさせます。

  3. Have (依頼)
    • 例文: “I had him fix the car.”(彼に車を修理してもらった。)
    • 解説: 「have」の後に原形不定詞が続き、誰かに何かを依頼します。

  4. Need (助動詞としての必要性)
    • 例文: “He need not worry.”(彼は心配する必要はない。)
    • 解説: 助動詞としての「need」は、否定形では「not」と共に使用され、その後に原形不定詞が続きます。これはcanと同様の助動詞なので、後ろが原形なのは当然ですが、needが助動詞として使われるのを意外と見かけるので、ここで紹介しました。

  • 動詞と原形不定詞の組み合わせ
    • Let: 何かをする許可
    • Make: 誰かに何かを強制的にさせる
    • Have: 誰かに何かを依頼する
    • Need (助動詞): 何かをする必要がない

知覚動詞と原形不定詞

知覚動詞とはその名の通り、五感で感じることができる感覚を言葉で表すための動詞です。これらは原形不定詞と一緒に使うことがあるので、解説をしていきます。

原形不定詞の使用

  • 例文: “I saw her leave the room.”(彼女が部屋を出るのを見た。)
  • 解説: この文では、話し手が彼女が部屋から出て行く様子を最初から最後まで見たことを意味します。

見たものなのでsee/sawは知覚動詞。そして、、S+知覚動詞+人+原形不定詞、という並びで、人が原形動詞の行為をしたと訳すことができます。 特に、行動が始まりから終わりまで一連のものとして見られたり、聞かれたりする場合を表します。ほぼ全部見たといった感じです。

現在分詞の使用

実はこの表現は、原形不定詞の場所に現在分詞を使ってもよい、というルールがあります。…。 じゃ、どうやって使い分けるのか、どう違うのか、と思いますよね。以下違いを説明します。

現在分詞を使うときは、行動が進行中であること、またはその行動の一部分だけを見たり聞いたりする場合を表します。つまり、行動がまだ完了していない、または行動の一瞬を捉えたときに使います。

  • 例文: “I saw her leaving the room.”(彼女が部屋を出ていくところを見た。)
  • 解説: この文では、話し手が彼女が部屋から出ていく過程を見たことを意味します。行動が完了しているわけではなく、進行中の様子を示しています。原形不定詞との違いを理解してくださいね。

改めて使い分け

この二つの形の使い分けの線引きは、話し手がその行動をどのように見たか、または感じたかに基づきます。原形不定詞は行動の「全体」を見た場合、現在分詞は行動が「進行中」であるか、その「一部」を見た場合に使われます。

簡単に言うと、原形不定詞は「始めから終わりまで全部見た行動」を、現在分詞は「途中の様子だけを見た行動」を表すのに使われると覚えておくといいでしょう。

知覚動詞のリストと訳

知覚動詞は、感覚に関連する動作を表す動詞なので、主に見る、聞く、感じるなどの感覚を伝えます。以下が主な知覚動詞のリストです。使いかたは上記と全く同じです。 

  • See (見る)
  • Hear (聞く)
  • Feel (感じる)
  • Watch (じっと見る)
  • Notice (気づく)
  • Observe (観察する)

受動態での原形不定詞の「to」の復活

makeは使役や強制の意味をもっているので、”They made him apologize.” 「彼らは彼に謝罪を強いた。」という文があるとして、その受動態は下の例文になります。不特定多数のthey/themはこの仮定で消します。

  • 例文: “He was made to apologize.”(彼は謝るよう強いられた。)
  • 解説: 通常、使役動詞「make」の後は原形不定詞を直接使用しますが、文が受動態になると「to」が必要になります。toが無ければ動詞が2つ並んでしまうからなのか諸説ありますが、ともかく上で紹介した知覚動詞の文や使役/強制の動詞の文が受動態になるときは原形不定詞ではなくto-不定詞になることを覚えておきましょう。

主張や要求での原形不定詞

主張や要求を表す文法構造

「suggest」(提案する)、「demand」(要求する)、「recommend」(推薦する)といった動詞の後に使用される、「that」+ 主語 + 原形不定詞の構造は、英語の試験や作文で頻繁に見られます。この形式は、何かをするように強く提案や要求をする際に用います。

例えば下の例だとhe studyと間違えているようですが、これは合っています。実は提案や要求をしているだけに、つぎのthat節ではshouldが使われているのですが、それが省略されることが多いのです。 結果として、下の例のstudyは原形不定詞になっている、というわけです。

  • Suggest (提案する)
    • 例文: “I suggest that he study harder.”(彼にもっと勉強するよう提案する。)
  • Demand (要求する)
    • 例文: “The situation demands that we act immediately.”(状況は私たちが直ちに行動することを要求している。)
  • Recommend (推薦する)
    • 例文: “She recommended that I see a doctor.”(彼女は私が医者に診てもらうことを推薦した。)
  • Insist (強く主張する)
    • 例文: “He insists that she be present at the meeting.”(彼は彼女が会議に出席することを強く主張している。)
  • Order (命じる)
    • 例文: “The officer ordered that the soldier stop firing.”(その士官は兵士に発砲を止めるよう命じた。)

重要ポイント

これらの動詞の後に続く「that」は時として省略されることがありますが、重要なのはその後の従属節の動詞が原形であることです。理由はその動詞の前にあるshouldの省略です。 場合によってはそのshouldがが明示されることもあります。

  • この構造は、要求や主張などの特定の動詞の後でのみ使用される。
  • 「that」の後の動詞は常に原形である。
  • 提案、要求、命令などのニュアンスをつかむ。

「All I need is」の用法と原形不定詞

All+S+V+is+原形不定詞という表現がありますが、ある程度パターン化されているので、いくつか例を出します。 

このフレーズの後に”to” をつけたら間違いというわけではありませんが、2択を迫られたら、原形不定詞を選びましょう。

「All you have to do is」

  • 例文: “All you have to do is sign your name.”(あなたがしなければならないのは、名前を署名することだけです。)
  • 解説: この構文は、「〜するだけでよい」という意味を表します。

「All I want is」

  • 例文: “All I want is a chance to prove myself.”(私が望むのは、自分を証明する機会だけです。)
  • 解説: 「All I want is」は、強い希望や願望を表現する際に使用されます。

【例外①】「All that is needed is」

  • 例文: “All that is needed is to wait.”(必要なのは待つことだけです。)
  • 解説: この構文は、ある状況や目標を達成するために絶対に必要なものを指す際に使われます。これは上の上の例に似ていますが、”All+S+V+is+原形不定詞”の形でないため(複雑すぎるため)、通常の文法通り、is の後にはto wait=to-不定詞が来ることに注意してください。

【例外②】: 「All I ask is」の後が受動態の場合

  • 例文: “All I ask is to begiven a fair chance.”(私が求めるのは公平なチャンスを与えられることだけです。)
  • 解説: この構文は、isの後に受動態がくる場合は、”is be”とは続きません。必ず”~is to be”になりますから注意してください。 

「All it takes is+名詞」

  • 例文: “All it takes is one good idea to change your life.”(人生を変えるのは一つの良いアイデアだけで十分です。)
  • 解説: この例では、「All it takes is」の後に名詞”one good idea”が来ています。もちろん原形不定詞も名詞の役割をしているので、それに代わって通常の名詞を置くこともできます。この “All it takes is” という表現はとてもよく用いられます。

6. 原形不定詞のまとめ

以上、原形不定詞の定義から代表的な使用法、応用表現まで解説しました。覚えていれば、必ず役に立つでしょう。

次のステップとして、英文を読んだり作ったりするなかでも、本稿で学んだ原形不定詞を含め、積極的に文法を意識していくことが成長への近道です。 がんばりましょう!

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この記事を書いた人

こんにちは!里菜 風 (サトナ・カゼ)です。

アメリカ留学経験を活かし、ビジネス英語の核となる会計用語から始め、マーケティングやファイナンスの専門用語まで、幅広い分野のビジネス英語を掘り下げます。

カギとなる会計書類の理解から始め、順次他のビジネス分野へと知識を広げていきます。

また、雑記ブログでは、人物から学ぶこと、エンターテインメント、日常生活の問題解決など、さまざまなトピックを取り扱っています。

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