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「分詞構文マスター講座」:例文と共に学ぶ完全ガイド

分詞構文

こんにちは。今回は分詞構文の完全ガイドと銘打って深堀していきます。 長年英語を教える立場にいますので経験上、多くの学生が苦手とする分野の一つだと感じています。しかし安心してください。この記事では、分詞構文をシンプルに理解し、実際の試験で使える”書きかえ方の極意”から”分詞構文における倒置”まで、わかりやすく説明します。これを読んだ後は、分詞構文に関するあなたの不安がすっきりするはずです。勉強は楽ではありませんが、必ずリターンがあるので、がんばって読み進めてください。では、行ってみましょう!

分詞構文とは何か

分詞構文とは、

接続詞+S’+V’+…, S +V+…. 」の通常の従属節+主節の形をくずして
分詞+…, S+V+….」の形にしたものです。


分詞からコンマまでは、修飾句になったと捉えられ、一般的に英語圏では、主節に情報を付け足す感覚ですが、僕ら日本人は、通常の文からの引き算として考えましょう。 いかに、最初の完全文から、分詞構文に変化させるのかが、もっとも大切になります。

分詞構文の基本

分詞構文には、主に二つの形があります。一つは現在分詞(-ing形)を使用したもので、もう一つは過去分詞(-ed形または不規則変化形)を使用したものです。ここでは、「こういうものか。」という感覚で大丈夫です。

  • 現在分詞構文の例: “Sitting on the bench, the man watched the birds.”(ベンチに座って、その男性は鳥を見ていた。)
    • ここでは、「Sitting on the bench」が、主節の主語の男性が取っている行動を説明しています。


  • 過去分詞構文の例: “Broken by the wind, the tree lay across the road.”(風によって折れた木が道を横切っていた。)
    • この例でも、「Broken by the wind」が、主節の主語である木の状態を説明しています。

通常の英文から分詞構文への変換

この書き換えが自在にできれば、分詞構文を理解したといってもいい位大事なので、まずこの書き換えのルールを丁寧に順を追って説明します。かなり使える方法なのでぜひマスターしてください。

ステップ1: 両方の節の主語の確認

もし両方の節の主語が同じか確認します。同じであれば、代名詞の代わりに同一の名詞に(例ではThe tree)そろえておきます。主語が両節で違うなら、そのままにします。

  • 元の文: “After the tree was broken by the wind, it lay across the road.”
  • 変換途中: “After the tree was broken by the wind, the tree lay across the road.”

ステップ2: 接続詞と主語の省略

「After」と従属節の主語「the tree」を省略します。(主語が違う場合はその単語は残してください)

  • 変換途中: ” was broken by the wind, the tree lay across the road.”

ステップ3: すべての動詞を-ingの形にする

例だとwasなのでbeingになります。 そしてBeingから始まる分詞構文は、そのBeingを省略してもよいというルールがあるので、結果最終系のようになります。

  • 変換途中: “Being broken by the wind, the tree lay across the road.”
  • 最終形: “Broken by the wind, the tree lay across the road.”

「was broken」を「being broken」に変換し、さらに「being」を省略して最終形を得ます。

現在完了形と過去完了形の文の場合

完了形の場合も、全く同じルールで適応できます。

  • 現在完了形の例: “After she has finished her homework, she watches TV.”
    • 変換: “Having finished her homework, she watches TV.”

  • 過去完了形の例: “After he had read the book, he went to sleep.”
    • 変換: “Having read the book, he went to sleep.”

これらの例では、「has finished」や「had read」が「having finished」や「having read」に変換されます。

従属節と主節の主語が異なる場合の例 [独立分詞構文]

ステップ1: 主語の確認

  • 元の文: “While John was reading the book, Sarah fell asleep.”
  • 変換途中: “While John was reading the book, Sarah fell asleep.”



    ここでは従属節(While John was reading the book)と主節(Sarah fell asleep)の主語が異なる(JohnとSarah)ことを確認します。この場合Johnは消せないので放置。

ステップ2: 接続詞の省略と動詞の-ing化

  • 変換途中: “John being reading the book, Sarah fell asleep.”
  • 接続詞「While」を省略します。主語が異なるため、両方の主語をそのまま残します。

ステップ3: Beingの省略

例の場合、beingは省略というより明らかにあっては不自然なので消去します。

  • 最終形: “John reading the book, Sarah fell asleep.”
  • このように、もとの従属節の主語が残っている文を独立分詞構文といいます。

現在完了形と過去完了形の文の場合

  • 現在完了形の例: “After she has finished her homework, she watches TV.”
    • 変換: “Having finished her homework, she watches TV.”

  • 過去完了形の例: “After he had read the book, he went to sleep.”
    • 変換: “Having read the book, he went to sleep.”

  • これらの例では、「has finished」や「had read」を「having finished」や「having read」に変換します。 やり方は全く同じで、①主語が同じか確かめ、②接続詞と主語(従)を消します。③hasやhadを-ingの形にすればOKです。 

よく省略される接続詞

省略されるということは、もともと接続詞があったということで、和訳するときは、どんな接続詞が使われていたのか文の意味、もしくは文脈から想像する必要があります。以下によく省略される接続詞をあげておきますので、チェックしてください。

  • While(間、ながら)
  • Because(なぜなら)
  • After(後に)
  • Since(以来)
  • When(時)
  • If(もし)
  • As(とおりに)
  • Before(前に)
  • Although(けれども)
  • Once(一度)

分詞構文の倒置

分詞構文を使うと、たまに主節の主語動詞の順番が逆になることがあります。

  • “Flying above the clouds, appeared a solitary eagle.”
  • : 雲の上を飛んでいる、孤独な鷲が現れた。
  • 解説: この例文では、「Flying above the clouds」が分詞構文(この場合は修飾句と見なされている)として先頭に置かれ、その後に「appeared a solitary eagle」という倒置した主節が続きます。

    シンプルに例えれば、次の文と同じ現象です。「Away drove the car.」 Awayの部分が分詞構文、そして動詞+主語の順番になります。

    なぜ倒置なんかするの?と思うかもしれませんが、英語圏の話者の感覚で強調やリスペクトや色んなニュアンスを表すために倒置させるので、我々は倒置をすることがある、このように倒置する、と理解していれば十分です。 

分詞構文の訳し方:実践

このセクションでは、分詞構文を使った英文の訳し方と作り方、さらには慣用表現における分詞構文の利用について詳しく解説していきます。

訳し方と作り方

分詞構文を英文に取り入れる際、またそれを日本語に訳す際のポイントを押さえることが、より自然で流暢な英語表現への鍵となります。

訳し方

  1. 分詞構文を見つける: 英文を読む際には、-ingや-edで終わる語句が主文とどのように関連しているかを識別します。
  2. 文脈を理解する: 分詞構文が示すアクションが主動作とどのように関連しているか(同時進行、原因、結果など)を把握します。つまり省略されている接続詞が何かを考えます。while,because, as,他。
  3. 適切な日本語表現を選ぶ: 英文の意図に応じて、分詞構文を含む文全体の自然な日本語訳を考えます。例えば、 “Walking while I read” は「読みながら歩く」のように表現できます。 (Whileが省略)

作り方

  1. 主動作に付随するアクションを考える: 書きたい内容において、主動作とともに描写したい付帯状況や背景があるかを考えます。つまり、接続詞を伴った普通の2つの節を考えます
  2. 分詞の形を選ぶ: 現在分詞を使うか、過去分詞を使うかを、アクションの性質(能動的か受動的か、進行中か完了か)に基づいて決定します。
  3. 文脈に合わせて分詞構文を配置する: 分詞構文を文章の始めに置くか、中に組み込むか、または終わりに置くかを、強調したい情報や文の流れに応じて決めます。

    難しい場合は、普通の文を考えて、記事冒頭で紹介した手順にしたがい分詞構文化すればいいのですが、このように感覚的に書ければなお流暢だと言えます。

慣用表現と分詞構文

分詞構文は、いくつかの慣用表現にも見られ、英作で使える物もあります。

  1. Caught in the act (現行犯で): 直訳すると「行為の中で捕まえられて」、つまり何かをしている最中に捕まえられることを意味します。
  2. Given the circumstances (その状況を考慮すると): 何かをする理由や背景を説明する際に用いられます。
  3. Bearing in mind (心に留めて): 何かを考慮に入れる、または忘れないようにすることを意味します。

分詞構文の例文集

1. 現在分詞を使った分詞構文

  • Walking through the forest, she felt peaceful.”
  • : 森を歩きながら、彼女は平和を感じた。

2. 過去分詞を使った分詞構文

  • Shattered by the news, he couldn’t believe his ears.”
  • : そのニュースに打ちのめされて、彼は自分の耳を信じられなかった。

3. 「-ingを用いた」独立分詞構文

  • English: “Sarah watching TV in the living room, John decided to cook dinner in the kitchen.”
  • : リビングでテレビを見ているサラを見ながら、ジョンはキッチンで夕食を作ることに決めた。

4.「Having」を用いた独立分詞構文

  • English: “The team having completed the project, the manager planned a celebration.”
  • : チームがプロジェクトを完成させた後、マネージャーは祝賀会を計画した。

分詞構文:まとめ

今回は特に下記について学びました。

  • 分詞構文とは何か
  • 分詞構文の種類と構造
  • 分詞構文の応用
  • 分詞構文の実践
  • 分詞構文の例文集

各セクションで学んだ知識を活用して、これからの学習にぜひ活かしていってください。
がんばりましょう!

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この記事を書いた人

こんにちは!里菜 風 (サトナ・カゼ)です。

アメリカ留学経験を活かし、ビジネス英語の核となる会計用語から始め、マーケティングやファイナンスの専門用語まで、幅広い分野のビジネス英語を掘り下げます。

カギとなる会計書類の理解から始め、順次他のビジネス分野へと知識を広げていきます。

また、雑記ブログでは、人物から学ぶこと、エンターテインメント、日常生活の問題解決など、さまざまなトピックを取り扱っています。

TOEIC対策からビジネス英語の実践まで、あなたの英語学習の旅をサポートします。

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