◆クジラ構文の理解とその使い方
クジラ構文の紹介
さて早速ですが、こんな文を見たことありますか?
A whale is no more a fish than a horse is.
no more + a名詞/形容詞+thanが特徴の、クジラ構文ですね。ここでは「クジラも馬も、どちらも魚ではありませんと言っています。
重要ポイントを先に!
クジラ構文を理解するためには、以下の2点がとても大切です。
- 同じ状態の表現:
- クジラ構文にはmoreの他にlessも出てきますが、どちらにしても、それがクジラ構文である時点で「than」の前後は同等だということ。
- 「More」と「Less」の違い:
- 「More」が入っている文(例:「no more… than…」)では、thanの前後の2つの事象は同じだが、両方とも否定的に訳します。
- 「Less」が入る文(例:「no less… than…」)では、thanの前後の2つの事象は同じで、かつ肯定的に訳します。
ルールだけ言われてもピンとこないと思うので、次に例文を使って、段階的に説明するので、見ていきましょう!
◆クジラ構文: moreを含む例文の解説
例)She is no more tall than she is short.
ステップ1: 構文の確認
まず、これがクジラ構文であるか、つまり「no more+a名詞/形容詞+than」または「no less a名詞/形容詞+than」が文中に含まれているか確認します。これは条件に該当するので、その時点で文中の than の左右の事象は同等に扱うことが決まります。
ステップ2: 構文の消去
大方訳し方が分かったので、見やすくするために、「no more than」を横線を引っ張って消しましょう。これにより、文の核心部分に焦点を合わせることができます。
変化後の文: “She is tall = she is short.”
ステップ3: 「More」の影響の理解
ここで重要なのは、文中に「more」が含まれているため、thanの左右両方の事象(ここでは「tall」と「short」)が同等に否定されていることです。つまり、彼女は特に背が高いわけでも低いわけでもありません。
ステップ4: 日本語訳の作成
最後に、例えば試験などで訳を書いたり、文の意味を解釈するときは、文の主節(前にあるSV)を日本語訳の中心として扱い、than以下の「~と同じくらい」という部分は修飾として扱いましょう。
日本語訳: 「彼女が背が高いのは、背が低いのと同じくらいです(つまり、彼女は特に背が高くも低くもありません)。」
◆クジラ構文「Less」を含む例文
例)He is no less kind than he is smart.
ステップ1: 構文の確認
最初に、 moreの場合と同じようにこれがクジラ構文であることを確認します。それによって、thanの左右は同等の扱いをすることが分かります。
ステップ2: 構文の消去
次に、no less thanの部分を考慮から外し、文の核心部分に注目します。
変化後の文: “He is kind = he is smart.“
ステップ3: 「Less」の影響の理解
文中に「lesss」が含まれているため、thanの左右両方の事象(ここでは「kind」と「smart」)が同等に否定されていることです。つまり、彼女は特に背が高いわけでも低いわけでもありません、となるわけです。
ステップ4: 日本語訳の作成
注意点はmoreのときと同じなので割愛しますが、訳は次の通りです。
「彼が親切なのと、彼が賢いのは同じくらいです→主節を優先させるので、彼は親切であり、賢いです。となります。」
◆更にクジラ構文の例文
以下に例文とその日本語訳、そして簡単な解説を示します。
1. 「More than a 名詞」形式
例文: “She is no more a scientist than she is a musician.”
- 日本語訳: 彼女が科学者であるのは、彼女がミュージシャンであるのと同じくらいです(つまり、彼女は科学者でもミュージシャンでもありません)。
- 解説: ここでは、「科学者」と「ミュージシャン」が同等に否定されています。
2. 「More than 形容詞」形式
例文: “This problem is no more difficult than it is interesting.”
- 日本語訳: この問題が難しいのは、それが興味深いのと同じくらいです(つまり、問題は難しくも興味深くもありません)。
- 解説: 「難しい」と「興味深い」が同等に否定されています。
3. 「Less than a 名詞」形式
例文: “He is no less a teacher than he is a writer.”
- 日本語訳: 彼が教師であるのは、彼が作家であるのと同じくらいです(つまり、彼は教師であり、作家でもあります)。
- 解説: ここでは、「教師」と「作家」が同等に肯定されています。
4. 「Less than 形容詞」形式
例文: “The movie is no less entertaining than it is educational.”
- 日本語訳: この映画が面白いのは、それが教育的であるのと同じくらいです(つまり、映画は面白く、教育的です)。
- 解説: 「面白い」と「教育的」が同等に肯定されています。
5. 「More than a 名詞 than SV」形式
例文: “She is no more a singer than she is dancing.”
- 日本語訳: 彼女が歌手であるのは、彼女がダンスをしているのと同じくらいです(つまり、彼女は歌手でもダンサーでもありません)。
- 解説: 通常、「than」の後ろは主語だけで終わりますが、ここではSVC(動詞+補語)「is dancing」まで含まれています。
今回は、スタンダードなクジラ構文に焦点を当てて話しました。もしこのトピックに関してさらに詳しく知りたいことがあれば、ぜひコメントに残してください。迅速にお答えするよう努めます。
英語を体系的に学びたい方には、新しい単語帳や構文集の購入をお勧めします。特に、英語の比較表現やクジラ構文のような特殊な構文を理解するには、具体的な例文が豊富に含まれた資料が非常に役立ちます。
最後に、英語学習は時に難しいかもしれませんが、一歩一歩進めば必ず理解が深まります。勉強を頑張ってください。読んでいただき、ありがとうございました。
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コメント
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[…] 前回のおさらいになりますが、クジラ構文とは、英語の構文の一つで、下の例がよく用いられます。 […]